2024年10月26日、首里城公園の下之御庭(系図座・用物座)の野外舞台で「しまじまの芸能祭」を見学。
沖縄県主催の県内各地の伝統芸能を紹介するイベントで、今回は与那国島東地区の棒踊り(座ならし・ミティ唄)、浦添市仲西の獅子舞、多良間島仲筋のキネツキ踊り、南風原町宮平の獅子舞、名護市嘉陽区の南ヌ島。
沖縄観光ガイド「赤瓦ちょーびん」さんの解説もあって楽しめました。

最初の演目は、与那国町東地区芸能保存会による棒踊り(座ならし)・ミティ唄。
棒踊り(座ならし)は、芸能の最初に行って場を清めます。
下の写真の大刀はテンバイと呼ばれていて、テンバイが笠を盾として使った小刀と戦う「テンバイ」という演目だと思います。

与那国町東地区の棒踊り「テンバイ」@しまじまの芸能祭

与那国町東地区の棒踊り「テンバイ」@しまじまの芸能祭

他にも鎌などを使った演舞もありました。
チビッ子の棒の後には、観客席から花金(お捻り)が投げ込まれました。
八重山では、子どもたちの舞台の際に、花金を投げる習慣があるそうです。

花金(お捻り)@しまじまの芸能祭

続いて、舞踊「ミティ唄(籠踊)」。
採り物を持った三人の女性が踊った後、観客3人に採り物を渡します。
祝い事で最初に行われる祝儀舞踊です。

ミティ唄(籠踊)@しまじまの芸能祭

受け取った採り物を、持ち上げながら左右に振るのは、石垣島で見学したミシャグパーシィの動きに似ていました。

ミティ唄(籠踊)@しまじまの芸能祭


2番目の演目は、浦添市仲西獅子舞保存会による獅子舞。
約500年の歴史があると云われています。
仲西の獅子舞には9つの型がありますが、今回の型は「棒クーヤー」だと思います。

浦添市仲西の獅子舞「棒クーヤー」@しまじまの芸能祭

浦添市仲西の獅子舞「棒クーヤー」@しまじまの芸能祭

浦添市仲西の獅子舞「棒クーヤー」@しまじまの芸能祭


3番目の演目は、多良間村民俗芸能保存会仲筋字会によるキネツキ踊り。
杵は、昔は日本全土で竪杵でしたが、次第にトンカチ型の横杵に替わって行きます。
しかし沖縄では、横杵よりも昔ながらの竪杵が広く使われていました。

多良間村中筋のキネツキ踊り@しまじまの芸能祭

多良間村中筋のキネツキ踊り@しまじまの芸能祭

キネツキ踊りを沖縄本島で初めて披露したそうで、今回の芸能祭では一番盛り上がりました。
オバちゃん達が終始楽しそうで、可愛かったですね。
赤瓦ちょーびんさんのインタビューでも、元気一杯でした。笑

多良間村民俗芸能保存会のインタビュー@しまじまの芸能祭


下の写真は、2023年に多良間島の八月踊り(豊年祭)を見学した時の、キネツキ踊りの様子です。

キネツキ踊り@多良間島の八月踊り(仲筋)

4番目の演目は、南風原町宮平伝統芸能保存会による獅子舞。
宮平の初代の獅子舞は、琉球国の首里王府から拝領したと云われています。
宮平の獅子舞には7つの型がありますが、今回の型は「マーイ手」。
2014年に、60年ぶりに復活した型です。
2人のワクヤーが、与那節で踊りながら獅子舞を誘い出す様子が良いですね。

南風原町宮平の獅子舞「マーイ手」@しまじまの芸能祭

南風原町宮平の獅子舞「マーイ手」@しまじまの芸能祭

南風原町宮平の獅子舞「マーイ手」@しまじまの芸能祭


最後の演目は、名護市嘉陽区の南ヌ島(フェーヌシマ)。
フェーヌシマは、東恩納寛惇や山内盛彬によると南蛮渡来の踊りと云われていますが、九州からの伝来説などもあります。
名護市嘉陽区のフェーヌシマは、北中城村熱田から伝わったと云われています。

名護市嘉陽区の南ヌ島(フェーヌシマ)@しまじまの芸能祭

名護市嘉陽区の南ヌ島(フェーヌシマ)@しまじまの芸能祭

後半に出てくる赤い振袖の2人は、「チャンクル(チャンコロ)」と呼ばれています。
歌っている歌は、弥勒唐歌由来のものだと思います。

名護市嘉陽区の南ヌ島(フェーヌシマ)@しまじまの芸能祭


出演者全員によるカチャーシーの後、記念撮影。

集合写真@しまじまの芸能祭

前回の令和5年度 しまじまの芸能祭(2024年10月26日)も良かったですが、今回もとても楽しめました。
関係者の方々に感謝です。

令和6年度 しまじまの芸能祭@首里城公園の地図
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