2024年9月21日、那覇市首里末吉町の十五夜祭を見学。
那覇市首里末吉町では、旧暦8月15日前後の週末に十五夜祭が開催されています。
首里末吉町の獅子舞がメインでしたが、獅子舞(浦添市勢理客)、琉球舞踊や旗頭(首里久場川町青年会)、エイサー(那覇市松島青年会)などで楽しめました。
野外舞台は、やっぱり雰囲気があって良いですね。

獅子舞@首里末吉町十五夜祭


末吉町の獅子舞は、今から約250年前に龕(がん:遺体を納める輿)と交換で、隣の平良町から入手したと伝わっています。
平良町の獅子舞は、舞の型が崩れていたので、西原町の幸地に習ったそうです。
末吉町の獅子舞は、1866年の尚泰王の冊封(寅の御冠船)で、終了時の奉祝に出演したと云われています。
沖縄戦で獅子頭が失われてしまいましたが、1970年に小波津正雄により戦後1代目の神獅子が製作されて復活。
戦後2代目も小波津正雄が作り、フランスのマルセイユでの獅子舞公演の際に、マルセイユに寄贈されました。
現在の神獅子は、仲宗根正廣による戦後3代目です。

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

下の写真は、祭りが始まる前の末吉町公民館内の神獅子。

公民館内の神獅子@首里末吉町十五夜祭

御願は、現在も旧暦8月15日に、ノロ殿内で行われているそうです。
機会があれば、見学してみたいですね。

以下、9月21日に行われた十五夜祭を紹介します。
午後7時、神獅子によるナーミグイ(ザーガメー、座構え)の演舞から、十五夜祭が始まりました。
銅鑼の音だけで演舞するので、神聖な感じでした。

@首里末吉町十五夜祭

プログラムに記載された神獅子の型は、ナーミグイ(ザーガメー、座構え)、ニドゥゲーイ(二度返り)、メーウチャー(前打ち)、タチゲーイ(立ち返り)、ミミシリー(耳擦)、シーシヌティー。
また、青年獅子も3回上演(型名不明。それぞれ違う型だったそうです。)。
それぞれ、7~10分の演舞でした。
機会があれば、それぞれの型の、詳しい説明を獅子舞保存会の人に教えてもらおうと思います。

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

獅子舞@首里末吉町十五夜祭

青年獅子の終了時には、挨拶をしていました。
末吉町の獅子舞は、後継者が育っていて、安泰ですね。

青年獅子@首里末吉町十五夜祭

祭りの司会は、お笑い芸人の「たむらけんじ」ではなく、獅子舞保存会の仲宗根海さんが担当でした。笑

司会@首里末吉町十五夜祭

司会@首里末吉町十五夜祭

友情出演した浦添市勢理客の獅子舞。
型は、タティティヌジェー。
※9月17日の浦添市勢理客の十五夜祭には、末吉町の獅子舞が友情出演したそうです。

浦添市勢理客の獅子舞@首里末吉町十五夜祭

浦添市勢理客の獅子舞@首里末吉町十五夜祭

浦添市勢理客の獅子舞@首里末吉町十五夜祭


獅子舞の演舞の間には、様々な演目がありました。
松島こども園による、おゆうぎ。

松島こども園@首里末吉町十五夜祭

琉球舞踊で、古典女踊り「四つ竹」。

琉球舞踊「四つ竹」@首里末吉町十五夜祭


琉球舞踊で、若衆踊り「四季口説」。
将来有望なチビッ子が、沢山出演していました。

琉球舞踊「四季口説」@首里末吉町十五夜祭

琉球舞踊で、創作舞踊「傘の鳩間節」。
雑踊「鳩間節」は、傘や櫂などの小道具を持って踊るバージョンもあって面白いですね。

琉球舞踊「傘の鳩間節」@首里末吉町十五夜祭

琉球舞踊「傘の鳩間節」@首里末吉町十五夜祭


琉球舞踊で、雑踊「谷茶前」

琉球舞踊「谷茶前」@首里末吉町十五夜祭


首里久場川町青年会による旗頭。

旗頭(首里久場川町青年会)@首里末吉町十五夜祭

那覇市松島青年会によるエイサー。

エイサー(那覇市松島青年会)@首里末吉町十五夜祭

最後のカチャーシーでは、獅子舞が観客席に乱入して子供達を嚙みまくってました。

カチャーシー@首里末吉町十五夜祭

首里末吉町獅子舞保存会の記念撮影。

首里末吉町獅子舞保存会の記念撮影@首里末吉町十五夜祭

午後10時過ぎに、十五夜祭が終了しました。
約3時間の獅子舞メインのお祭りは凄いですね。

令和6年度 首里末吉町十五夜祭の地図
地図をGoogleマップで表示