組踊「忠臣仲宗根豊見親組」@多良間島の八月踊り(仲筋)
2023年9月22日(正日)、24日(別れ)の2日間、多良間村仲筋の八月踊り(豊年祭)が行われました。
午前の部の組踊「忠臣仲宗根豊見親組」の内容を紹介します。
この組踊は、多良間村仲筋でのみ演じられていて、台本(1889年)は多良間島に1冊あるだけなので、多良間島で創作されたと考えられています。
第一幕
まず、仲宗根豊見親玄雅の登場です。
※踵から爪先まで直角にまげて歩く、多良間様の運歩です。
普通の組踊よりも迫力がありますね。
与那国島の首長・鬼虎が、王命に背いてやりたい放題なので、村々の豊見親を集めて与那国征伐をする計画です。
第二幕
村々の豊見親たち6人(仲屋金盛、金志川金盛、祭利金、那喜太知、知利真良、土原)が集まりました。
※仲屋金盛は仲宗根豊見親の長男、金志川金盛と那喜太知は仲宗根豊見親の庶子です。
第三幕
仲宗根豊見親は、尚真王から名刀・治金丸を拝領していて、与那国征伐について話します。
美しい女二人と酒を用意して、鬼虎を酔い潰した後に討ち取る計画です。
第四幕
飛脚が、砂川村に住むオーガマ・クイガマ姉妹に向かいます。
オーガマ・クイガマ姉妹は、唐の楊貴妃、日本の小野小町にも劣らぬ美女だったそうです。
第五幕
姉妹が、仲屋金盛に会いに行きます。
第六幕
仲屋金盛は、オーガマ・クイガマ姉妹に、与那国討伐に参加するように命じます。
しかし、姉妹は、老いた父母が居るのでと断ります。
仲屋金盛は激怒して、那喜太知に切るように命じますが、金志川が止めます。
※激怒している時に、身体をブルブル震わせるのは、多良間島の組踊ならでは。
金志川が姉妹を諭して、仲屋金盛らと共に仲宗根豊見親に会いに行きます。
※両袖を左右へ引っ張って、水平に両腕を上げているのが多良間島の組踊らしいですね。
第七幕
仲屋金盛たち村々の豊見親が、姉妹を伴って仲宗根豊見親へ参上します。
仲宗根豊見親は、姉妹の父親には位を、母親には俸禄を与えることを約束します。
仲宗根豊見親は、与那国に通じた船築を呼んで、与那国島の様子を聞きます。
第八幕
仲宗根豊見親らは、宮古島の平良にある祥雲寺で、必勝祈願をします。
第九幕
姉妹と両親との別れ。
姉妹は、母親からお守りの着物を貰います。
第十幕
仲宗根豊見親たちが、船築を先頭に与那国島に向かいます。
第十一幕
鬼虎の登場。
酒宴が始まりました。
姉妹と仲宗根豊見親たちが、鬼虎の酒宴になだれ込みます。
宮古島狩俣生まれの鬼虎は、親近感を覚えて仲宗根豊見親たちを迎え入れます。
姉妹の踊りやお酒を注がれて、気を良くする鬼虎。
妹のクイガマにお酌される時に、観客から何度もお酒を飲むことを要求されていました。
「マタンツギ」「ニヘンツギ」と言って飲んでいる時には、会場は爆笑でした。
酔った鬼虎は、自分の居城で大祝宴があると言って、姉妹を先に連れ帰ります。
第十二幕
仲宗根豊見親による手配り(戦の采配)。
第十三幕
鬼虎の首を討ち取りました。
第十四幕
鬼虎に追われた与那国島の元首長・与那国の比屋が現れて、長年の苦しみを訴えます。
仲宗根豊見親は、与那国の比屋を、与那国島の首長に戻します。
仲宗根豊見親ら一行は、踊りながら凱旋します。
多良間島の組踊は、歩き方に特徴があって、普通の組踊よりも迫力がありました。
多良間村仲筋の八月踊りは、1つの字で、1日に2つの組踊(忠臣仲宗根豊見親組と忠孝婦人)をするのは凄いです。
地図をGoogleマップで表示
午前の部の組踊「忠臣仲宗根豊見親組」の内容を紹介します。
この組踊は、多良間村仲筋でのみ演じられていて、台本(1889年)は多良間島に1冊あるだけなので、多良間島で創作されたと考えられています。
第一幕
まず、仲宗根豊見親玄雅の登場です。
※踵から爪先まで直角にまげて歩く、多良間様の運歩です。
普通の組踊よりも迫力がありますね。
与那国島の首長・鬼虎が、王命に背いてやりたい放題なので、村々の豊見親を集めて与那国征伐をする計画です。
第二幕
村々の豊見親たち6人(仲屋金盛、金志川金盛、祭利金、那喜太知、知利真良、土原)が集まりました。
※仲屋金盛は仲宗根豊見親の長男、金志川金盛と那喜太知は仲宗根豊見親の庶子です。
第三幕
仲宗根豊見親は、尚真王から名刀・治金丸を拝領していて、与那国征伐について話します。
美しい女二人と酒を用意して、鬼虎を酔い潰した後に討ち取る計画です。
第四幕
飛脚が、砂川村に住むオーガマ・クイガマ姉妹に向かいます。
オーガマ・クイガマ姉妹は、唐の楊貴妃、日本の小野小町にも劣らぬ美女だったそうです。
第五幕
姉妹が、仲屋金盛に会いに行きます。
第六幕
仲屋金盛は、オーガマ・クイガマ姉妹に、与那国討伐に参加するように命じます。
しかし、姉妹は、老いた父母が居るのでと断ります。
仲屋金盛は激怒して、那喜太知に切るように命じますが、金志川が止めます。
※激怒している時に、身体をブルブル震わせるのは、多良間島の組踊ならでは。
金志川が姉妹を諭して、仲屋金盛らと共に仲宗根豊見親に会いに行きます。
※両袖を左右へ引っ張って、水平に両腕を上げているのが多良間島の組踊らしいですね。
第七幕
仲屋金盛たち村々の豊見親が、姉妹を伴って仲宗根豊見親へ参上します。
仲宗根豊見親は、姉妹の父親には位を、母親には俸禄を与えることを約束します。
仲宗根豊見親は、与那国に通じた船築を呼んで、与那国島の様子を聞きます。
第八幕
仲宗根豊見親らは、宮古島の平良にある祥雲寺で、必勝祈願をします。
第九幕
姉妹と両親との別れ。
姉妹は、母親からお守りの着物を貰います。
第十幕
仲宗根豊見親たちが、船築を先頭に与那国島に向かいます。
第十一幕
鬼虎の登場。
酒宴が始まりました。
姉妹と仲宗根豊見親たちが、鬼虎の酒宴になだれ込みます。
宮古島狩俣生まれの鬼虎は、親近感を覚えて仲宗根豊見親たちを迎え入れます。
姉妹の踊りやお酒を注がれて、気を良くする鬼虎。
妹のクイガマにお酌される時に、観客から何度もお酒を飲むことを要求されていました。
「マタンツギ」「ニヘンツギ」と言って飲んでいる時には、会場は爆笑でした。
酔った鬼虎は、自分の居城で大祝宴があると言って、姉妹を先に連れ帰ります。
第十二幕
仲宗根豊見親による手配り(戦の采配)。
第十三幕
鬼虎の首を討ち取りました。
第十四幕
鬼虎に追われた与那国島の元首長・与那国の比屋が現れて、長年の苦しみを訴えます。
仲宗根豊見親は、与那国の比屋を、与那国島の首長に戻します。
仲宗根豊見親ら一行は、踊りながら凱旋します。
多良間島の組踊は、歩き方に特徴があって、普通の組踊よりも迫力がありました。
多良間村仲筋の八月踊りは、1つの字で、1日に2つの組踊(忠臣仲宗根豊見親組と忠孝婦人)をするのは凄いです。
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