今日は、旧暦5月4日のユッカヌヒー。
沖縄県内各地で、ハーリー(爬竜船競漕)が行われました。
今年は、糸満市の名城ハーリーへ。
名城ハーリーでは、船が岸に着いた後、陸の酒瓶を取るまでが勝負で、見応えあり。
また、ハーリー前後の御願を見学できて、大満足でした。

御願ハーリー@名城ハーリー

開会式は朝8時からですが、御願を見たかったので、朝6時前に名城公民館へ。
区長さん達の後を歩いていくと、ウフドゥンチヤマ(大殿内山)にあるクニウタキ(国御嶽)に到着。
まず、朝一番の御願。

御願@国御嶽、名城ハーリー

名城公民館に戻ると、横にあるトマンザで、再び御願。
ここからは、村の聖地イビシンのあるエージナ島を見渡すことが出来ます。

御願@トマンザ(糸満市名城公民館横)、名城ハーリー

名城ハーリーでは、3つのチーム(後ンティー(赤)、中ンティー(紫)、前ンティー(青))で、レースをします。
ここで、各チームの代表者がくじ引きをして、御願ハーリーの並び順を決めます。

ハーリーのくじ引き@名城ハーリー

西の浜(北名城ビーチ)に移動して、御願。
近く島のイビシンや中イロー、リューグンに、ハーリーの無事を祈願します。

御願@西の浜(北名城ビーチ)、名城ハーリー

お酒で、船を清めます。

御願@西の浜(北名城ビーチ)、名城ハーリー

海元が、小石を結び付けた綱を用意します。

御願@イビシン沖、名城ハーリー

区長さんの好意で、イビシン沖で行われる御願の船に乗せて頂きました。
上の写真で作った綱を、イビシン沖の海に投げ込みます。
海の幸を手繰り寄せる意味があるようです。

御願@イビシン沖、名城ハーリー

御願@イビシン沖、名城ハーリー

浜に戻ると、開会式まで休憩。
名城ハーリーは自然の浜で行うので、防波堤はありません。
穏やかな海ですね。
戦後の昭和23年に名城ハーリーを復活してから、絶やさずに継続されています。

名城ハーリー@糸満市

朝8時の開会式が始まる頃になると、大勢の人達が集まって来ました。
御願ハーリーから始まって、最後のレース・門中ハーリー(午前10時半ごろ)まで、大盛り上がり。
名城ハーリーでは、近くのエージナ島に住む海の神イビガナシーのために静かに行うので、鉦打ちは居ません。
普通は鉦打ちのリズムでエークを漕ぐので、他の地域とは少し違いますね。

御願ハーリー@名城ハーリー

青年ハーリー@名城ハーリー

門中ハーリー@名城ハーリー

名城ハーリーが他地域と決定的に違うのは、ハーリーが岸に着いた後、陸の酒瓶を取るまでが勝負な点。
一番前の漕ぎ手は、着岸と同時に、船から飛び降りて酒瓶に向かって疾走します。

青年ハーリー@名城ハーリー

年齢別ハーリー@名城ハーリー

棹にぶら下げられた酒瓶を掴み取って、レース終了。
写真を撮っている自分たちも、一緒に走りました。笑

青年ハーリー@名城ハーリー

門中ハーリー@名城ハーリー

プログラムの最後の上がいハーリーは、競争ではなく、3艘のハーリーが湾内を3周します。
閉会式の後は、再び区長さん達の後に付いて、ウフドゥンチ(大殿内)など4か所のムートゥヤーを廻りました。

レース後の御願@名城ハーリー

各所で、ハーリー歌を歌いながら、グルグル廻ります。

レース後の御願@名城ハーリー

余興の踊りが、楽しかったです。
また、スイカや神酒など、カメカメ攻撃(色々と食べさせてくれる)がありました。喜

レース後の御願@名城ハーリー

レース後の御願@名城ハーリー

公民館に戻った後は、懇親会。
午後2時半頃に、イビシンに生魚の刺身、祖先神を祀ったナカイローに焼き魚をお供えする御願が行われます。
残念ながらタイミングが合わなかったので、最後の御願は見学できませんでした。
名城ハーリーについて事前に情報が殆どありませんでしたが、今回はいろいろと見学出来て、大成功!

名城ハーリー 2019の地図
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