平成28年度 南城市文化遺産めぐりコンサート
昨晩は、「平成28年度 南城市文化遺産めぐりコンサート」で行われた組踊「二童敵討」を見学しました。
南城市では、尚巴志活用マスタープランの一環として、南城市内の文化遺産でイベントを毎年開催しています。
一昨年の「南城市グスク巡りコンサート」では、知念城跡で沖縄三線と津軽三味線のセッションを楽しみました。
今年の「南城市文化遺産めぐりコンサート」に出演するのは、「子の会」。
「子の会」は、国立劇場おきなわの組踊研修修了者による会で、組踊のプロとして活躍している人たちのグループです。
本格的な組踊を無料で鑑賞できてラッキーでした。
会場は、南城市知念安座真にある安座真ムラヤーの屋外ステージ。
まずは、沖縄県立芸術大学の鈴木耕太さん(下の写真で右側)による組踊の紹介。
沖縄の組踊、日本の能、中国の京劇との関係から、琉球王府時代の組踊の舞台構成など面白いトピックが沢山でした。
組踊というと、現在では緞帳のある広い劇場で行われる印象ですが、琉球王府時代では全然違ったんですね。
また、当時は、登場する役の年齢と、実際に演じる立方の年齢を合わせていて、リアルな舞台だったそうです。
組踊の鑑賞の仕方も、目からウロコでした。
組踊「二童敵討」の始まりです。
まず、敵役の「あまおへ(阿麻和利)」の登場。
ダイナミックな動きからの歌舞伎の見得に似た「七目付」が格好良いですね。
阿麻和利は、讒言で護佐丸を自害させると、次は首里王府の打倒を目論みます。
戦の前には、春遊びを催すことに。
※緊迫した状況でなぜ春遊びをするかというと、昔は野遊びは御願と繋がっていて、勝利の願掛けでした。
その情報を聞きつけた護佐丸の子、鶴松と亀千代は、母親に仇討をすることを告げて、形見の短刀を受け取ります。
鶴松と亀千代は、まだ十代前半で、阿麻和利の返り討ちに合って、今生の別れになる可能性の方が高いです。
この三人の心情は、立方の唱え(セリフ)で表現せずに、あえて歌三線の散山節や伊野波節で歌い上げます。
立方の動きがほとんど無いのと、散山節や伊野波節の琉歌を聞き取り難いので、多くの人が眠くなる場面。
しかし、散山節や伊野波節の内容を分かって聴くと、前半部分の一番の見どころになります。
鶴松と亀千代が春遊びに潜入して、阿麻和利に踊りを披露。
二人の舞いを気に入った阿麻和利は、団扇と太刀を与えます。
※琉球王府の時代には、気に入った者に褒美として身に着けている物を与えるのは普通の事でした。
実は、阿麻和利は良い人なのかも?
鶴松と亀千代は、ここぞとばかりに、阿麻和利に酒を飲ませて酔わせます。
阿麻和利と供の三人も、グダグダに。汗
さらに、鶴松と亀千代は踊りで盛り上げます。
気の良くなった阿麻和利は、帯や着物も鶴松と亀千代に与えて、一緒に踊りだす始末。
鶴松と亀千代は、護佐丸の子であることを告げると、短刀で阿麻和利を討ち取ります。
鶴松と亀千代の勝利の舞い。
組踊が終了した後は、沖縄県立芸術大学の鈴木耕太さんと鶴松役の金城真次さんを交えてのトーク。
金城真次さんは、組踊の細かい所作への思い入れなどを語ってくれました。
普段は緞帳のある屋内の舞台で活躍されているので、今回のような屋外舞台は最初は不安だったそうです。
国立劇場おきなわでは、背景は紅型の幕ですが、今回はブルーシートだったことを話されると、会場も爆笑でした。
また、上演中に掛け声や拍手が次々起こるのも、普通の劇場公演ではあり得ないそうで、面白かったそうです。
平成28年度 南城市文化遺産めぐりコンサートの第1回目は、大成功でした。
地図をGoogleマップで表示
南城市では、尚巴志活用マスタープランの一環として、南城市内の文化遺産でイベントを毎年開催しています。
一昨年の「南城市グスク巡りコンサート」では、知念城跡で沖縄三線と津軽三味線のセッションを楽しみました。
今年の「南城市文化遺産めぐりコンサート」に出演するのは、「子の会」。
「子の会」は、国立劇場おきなわの組踊研修修了者による会で、組踊のプロとして活躍している人たちのグループです。
本格的な組踊を無料で鑑賞できてラッキーでした。
会場は、南城市知念安座真にある安座真ムラヤーの屋外ステージ。
まずは、沖縄県立芸術大学の鈴木耕太さん(下の写真で右側)による組踊の紹介。
沖縄の組踊、日本の能、中国の京劇との関係から、琉球王府時代の組踊の舞台構成など面白いトピックが沢山でした。
組踊というと、現在では緞帳のある広い劇場で行われる印象ですが、琉球王府時代では全然違ったんですね。
また、当時は、登場する役の年齢と、実際に演じる立方の年齢を合わせていて、リアルな舞台だったそうです。
組踊の鑑賞の仕方も、目からウロコでした。
組踊「二童敵討」の始まりです。
まず、敵役の「あまおへ(阿麻和利)」の登場。
ダイナミックな動きからの歌舞伎の見得に似た「七目付」が格好良いですね。
阿麻和利は、讒言で護佐丸を自害させると、次は首里王府の打倒を目論みます。
戦の前には、春遊びを催すことに。
※緊迫した状況でなぜ春遊びをするかというと、昔は野遊びは御願と繋がっていて、勝利の願掛けでした。
その情報を聞きつけた護佐丸の子、鶴松と亀千代は、母親に仇討をすることを告げて、形見の短刀を受け取ります。
鶴松と亀千代は、まだ十代前半で、阿麻和利の返り討ちに合って、今生の別れになる可能性の方が高いです。
この三人の心情は、立方の唱え(セリフ)で表現せずに、あえて歌三線の散山節や伊野波節で歌い上げます。
立方の動きがほとんど無いのと、散山節や伊野波節の琉歌を聞き取り難いので、多くの人が眠くなる場面。
しかし、散山節や伊野波節の内容を分かって聴くと、前半部分の一番の見どころになります。
鶴松と亀千代が春遊びに潜入して、阿麻和利に踊りを披露。
二人の舞いを気に入った阿麻和利は、団扇と太刀を与えます。
※琉球王府の時代には、気に入った者に褒美として身に着けている物を与えるのは普通の事でした。
実は、阿麻和利は良い人なのかも?
鶴松と亀千代は、ここぞとばかりに、阿麻和利に酒を飲ませて酔わせます。
阿麻和利と供の三人も、グダグダに。汗
さらに、鶴松と亀千代は踊りで盛り上げます。
気の良くなった阿麻和利は、帯や着物も鶴松と亀千代に与えて、一緒に踊りだす始末。
鶴松と亀千代は、護佐丸の子であることを告げると、短刀で阿麻和利を討ち取ります。
鶴松と亀千代の勝利の舞い。
組踊が終了した後は、沖縄県立芸術大学の鈴木耕太さんと鶴松役の金城真次さんを交えてのトーク。
金城真次さんは、組踊の細かい所作への思い入れなどを語ってくれました。
普段は緞帳のある屋内の舞台で活躍されているので、今回のような屋外舞台は最初は不安だったそうです。
国立劇場おきなわでは、背景は紅型の幕ですが、今回はブルーシートだったことを話されると、会場も爆笑でした。
また、上演中に掛け声や拍手が次々起こるのも、普通の劇場公演ではあり得ないそうで、面白かったそうです。
平成28年度 南城市文化遺産めぐりコンサートの第1回目は、大成功でした。
地図をGoogleマップで表示
← 前の記事:各町旗頭演舞(ガーエー)@第51回 琉球王朝祭り首里
次の記事:美ら島エアーフェスタ2016 →