昨晩は、那覇市首里末吉町の「首里末吉町十五夜祭」に行って来ました。
那覇市首里末吉町では、旧暦8月15日前後の週末に十五夜祭が毎年開催されています。
那覇市首里で現在も獅子舞が続いているのは、汀良町と末吉町の2つ。
汀良町の獅子舞は、去年と一昨年に見学しました。

那覇市首里末吉町の獅子舞(シーシーヌティー)@首里末吉町十五夜祭

末吉町の獅子舞は、今から約250年前に龕(がん:遺体を納める輿)と交換で、隣の平良町から入手したそうです。
獅子舞と龕は同じ価値があると考えられていて、玉城村富里と志堅原などでも獅子舞と龕を交換したと伝えられています。
獅子と龕は、非常に結びつきが強く、一対と考えている地域が多いようです。
そのため、一つの字に両方が無い場合には、周辺の字と合わせて一対になるようにしています。
例えば、読谷村渡慶次の獅子と瀬名波の龕は、夫婦と考えられていますね。
遺体を納める龕と邪を払う獅子舞は、性格は正反対なので、対にする必要があったのかな?
豊見城市では、両者の性格に違いに基づいた「龕と獅子のけんか」という民話があります。
獅子の蔵に龕を入れた結果、毎晩大喧嘩をするので村人が夜眠れなくなってしまい、結局両者を引き離して静かな村に戻したという話です。

首里末吉町十五夜祭の会場は、住吉公民館前。
十五夜祭が始まる午後7時には、凄い数の人が集まっていました。
まずは、獅子舞の型「ナーミグイ」で、場を清めます。

那覇市首里末吉町の獅子舞(ナーミグイ)@首里末吉町十五夜祭

獅子舞の演舞の合間には、琉球舞踊などがありましたが、最初に獅子舞だけ紹介します。
次の獅子舞の型は、「ニドゥゲーイ」。

那覇市首里末吉町の獅子舞(ニドゥゲーイ)@首里末吉町十五夜祭

那覇市首里末吉町の獅子舞(ニドゥゲーイ)@首里末吉町十五夜祭


音が銅鑼だけなのもあって、汀良町の獅子舞とよく似ています。
末吉町の獅子舞は、平良町から獅子舞を貰った時に平良町の獅子舞の型が崩れていたので、西原町幸地から型を教わったそうです。
西原町幸地の獅子舞は、汀志良次(現在の首里汀良町)から習ったと伝えられているので、似ているのは納得ですね。

次の型は、「メェーウチャー」。

那覇市首里末吉町の獅子舞(メェーウチャー)@首里末吉町十五夜祭

型「タチゲーイ」では、紅白の毬と獅子が戯れます。

那覇市首里末吉町の獅子舞(タチゲーイ)@首里末吉町十五夜祭

続いて、型「ミミシリー」。

那覇市首里末吉町の獅子舞(ミミシリー)@首里末吉町十五夜祭

那覇市首里末吉町の獅子舞(ミミシリー)@首里末吉町十五夜祭

一番最後は型「シーシーヌティー」。
紅白の毬で遊んだ後、見学会場に乱入して子供達の邪気を払っていました。

那覇市首里末吉町の獅子舞(シーシーヌティー)@首里末吉町十五夜祭

途中に演舞した、末吉町の子供獅子と青年獅子。

子供獅子と青年獅子@首里末吉町十五夜祭

友情出演した浦添市勢理客の獅子舞
先週末の十五夜祭でも見ましたが、さすがの貫録でした。

浦添市勢理客の獅子舞@首里末吉町十五夜祭

同じく友情出演の首里山川町青年会の旗頭。

那覇市首里山川町青年会の旗頭@首里末吉町十五夜祭

他にも、友情出演の那覇市松島青年会のエイサーや琉球舞踊など、内容盛り沢山でした。
祭りが終了したのが午後11時頃。
沖縄の祭りのキーワードは、夜ですね。

平成27年度 首里末吉町十五夜祭の地図
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